8 ball
いとこの結婚式が終わった晩、弟たちとビリヤードで遊んだ。
ビリヤードなんて何年ぶりだろうか。
少なくともここ10年はやった記憶がない。
ビリヤードをはじめて経験したのは20数年前。
当時名古屋の千種区に住んでいて、今池にあるビリヤード場へ何度か通った。
忘れもしない、まだ2回目に一人でそこへ遊びに行った時のこと。
その日は込み合っていて数台あるビリヤード台はあいにく全て使用中だった。
諦めて帰ろうとするとお店の人が「一人で打っている人がいるのでよかったらごいっしょにどうぞ」と言ってくれた。
まだまだ初心者だったので一瞬ためらったが、せっかく来たのだからとそれに応じた。
果たして案内された台で一人でキューを握っていたのは、僕より10歳ほど年上のスペイン人だった。
褐色の肌に精悍な風貌。
銀幕の中のハスラーが、そのまま飛び出して来たような伊達男だった。
そして店員に紹介された彼は僕に握手を求めてきた。
僕は彼の差し出した手を握りながら、「これはとんでもないことになった」と自分の軽率な行動を呪った。
その後のことはあまり覚えていない。
もちろん彼のビリヤードの腕前はその風貌に比例して華麗なものだった。
そして僕は…。
かろうじて2ゲームをプレイしたが、そのあと彼は「もう少し練習してから出直しておいで」といった意味のことを英語で言い残して、あきれたように帰って行った。
あの時のことを思い出す度、僕は今でも苦笑いを繰り返している。
ちなみに久しぶりのビリヤードはどうだったのか?
写真を見て分かるとおり、ブレークに失敗してボールが一箇所に集まっているようなお粗末なプレーだった。
20年以上たっても未だ初心者の域を脱していない。
あぁ、情けない。
K-7 + 18-50mm F2.8 EX DC MACRO
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by sakura1733
| 2010-02-20 23:29
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